In the warm rain【Brack☆Jack3】
 あまりにも体中が汗ばんで、気持ちが悪くて目が覚めた。


「…ん?」


 ――…目が覚めた、ということは。


「寝てた…の」

「そうだな」


 ぺち、と後ろ頭を叩かれる。

 振り返るとそこに、レンが立っていた。


「何すんのよ?」

「よくこの暑ィのに寝られるかと思ってよ。感心すんな」

「だからって殴ることはないでしょ、レン!」


 レンは素知らぬ顔で、ビアサーバーからジョッキにビールを注いでいる。

 開店前から飲んでるんじゃないわよ、とミサトが文句を言ったが。


「寝顔、可愛かったぜ、ミサト」


 エイジがカウンターの中で笑っている。

 ミサトは膨れっ面で。
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