In the warm rain【Brack☆Jack3】
「…泣くほど飲まなくてもいいだろうがよ」


 よっこらしょ、とレンはミサトの身体を抱き上げた。

 案の定熟睡しているらしく、目を覚ます気配はない。

 一年前なら、こんなことは考えられなかったはず。

 ――…こんなに、無防備に眠ることなど。


「ま、これでいいのか悪いのかは、自分で決めるこった」


 軽い寝息を立てて眠っているミサトにそう声をかけて、レンはミサトを部屋まで運んだ。
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