In the warm rain【Brack☆Jack3】
 パソコンに届いたあのメールと、最近ダウンタウンに増えてきつつあるチンピラみたいな輩の関係。

 そこらへんにいたチンピラの集団を締め上げてみたが、メールに繋がる情報は得られなかった。


「こっちもそれなりに調べさせてるんだけど、今のところ何も…」

「取り越し苦労だといいんだがな」

「私も、それを願うわ」


 飲み終えたグラスを置いて、ユイは寝室に向かった。

 リビングに一人残されたエイジは、タバコを取り出して 火を点ける。


「平和で安穏とした日々、か…」


 ふうっ、と紫煙を天井に向かって吐き出す。

 そんな当たり前の事が、自分達にとっては一番難しいことだったりする。

 所詮、今まで生きてきた状況が状況なのだ、そんなことは土台無理な話なのかもしれないが。
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