In the warm rain【Brack☆Jack3】
Act,3

【1】

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 店のドアを開けようとして、ミサトはドアに鍵が掛かっているのに気付いた。


「なんだ、出掛けたの、あいつ」


 呟きながら、ポケットから鍵を取り出してミサトはドアを開けた。

 余計な詮索をするワケではないのだが、なんとなくレンがどこに行ったのかが気になって仕方がない。

 何故か、不安な気持ちにかられてしまう。

 ミサトは店のカウンターに後向きに座り、店内を見渡した。

 この一年、エイジとレンと3人で、この店をなんとかやってきた。

 色々な意味で愛着があるこの店内を見ていると、なんとなく心が安らいだ。

 時折ケンカすることもあったが、いつも笑いが絶えたことはなかった。

 心底望んでいたこの平穏な生活も、ここ何週間かで少しづつ変わってきているように思う。
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