らぶ・みー 
彼の手が私の腰に回される。

今までだったら、こういう時は肩に手が回っていたはず。

でも今日は、腰に手を回して私を抱き寄せ、耳の上辺りにピッタリ顔をくっつけて、髪の匂いを嗅いでいる。

この前までとは明らかに違う近さに、ちょっとドキドキする。



「美味そうな匂い。」

「泰樹、チーズケーキ好きでしょ?だから今日は気合入れて作った。」

「マジ?楽しみだな。」



無邪気な笑顔を、前よりも愛しく感じる。

彼との心の繋がりが強くなっているのがわかる。

触れる場所が無意識に変わっているのも、自然と密着度が高くなっているのも、その現れ。

こうして少しずつ「恋人」になっていくことが嬉しい。
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