らぶ・みー 
Chapter 10 キスマーク

chap.10   キスマーク



臨海公園での彼の言葉は、私にショックを与えた。

彼は私と一緒にいることで、そんなにも辛い思いをしていたなんて.......



私は夫を愛していない。

少し前から何となく思っていたことが、彼と出会ってハッキリした。

会うたびに彼に惹かれ、気付いたら、見事に恋に落ちていた。

そして、「不倫」だとわかっていながら彼との関係に溺れ、堕ちていった。



こんな勝手は許されないけど、夫と別れてしまいたいとさえ思う。

ただでさえ愛情を感じなくなっている夫と、彼を諦めて一生を共にしなくてはならないなんて、苦痛でしかない。

でも、子供たちのことを考えると、簡単にそうする訳にはいかない。

子供たちには何の罪もないのに、こんなわがままを通せない。
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