らぶ・みー 

「ねぇ、名前、聞いていい?」

「え?.....私?」

「他に誰もいないから。」

「あ、そっか.....。」



彼は私の顔を覗き込むと、目を合わせてニッコリ笑った。

悪巧みしている子供みたいな笑顔だ。



「なんか、カ~ワイイ。」

「え、だって、いきなり名前聞かれると思ってなかったから。」

「いつもそんな感じなの?」

「.....そうかも。」

「携帯拾ってもらったのも何かの縁だし、雨が弱くなるまで此処で二人きりでしょ?名前くらい教えてよ。」

「うん、.....そうね。」
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