らぶ・みー 

「俺、泰樹(たいき)。この近くで働いてる。」

「私は雪乃(ゆきの)。今は習い事の帰り。」

「もしかして、お料理教室かなんか?」

「え?、何でわかるの?」

「何となくだけど、香ばしいようなイイ匂いがする。」

「うそ、やだ.....自分じゃわからなかった。今までずっと、帰りは匂い振りまきながら電車乗ってたのかな?」



彼はすぐ傍まで近寄ると、顔を近付けて、私の髪の匂いを嗅いだ。

ほのかに彼のつけている香水の匂いがする。

夫以外の男の人が、こんなに近くに来るのは何年ぶりだろう。

彼にしてみたら何でもないことなのかもしれないけれど、いきなりこんなことをされるなんて予想外だ。

急に異性を感じてドキッとしてしまう.......
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