君と本気のラブゲーム


日曜日は、清々しい快晴だった。


いつも待ち合わせは京佑くんを待たせている気がするので、今日は早めに家を出る。


…待たせてる、って言っても、遅刻してるわけじゃないんだけどね。


この前だって、10分も早く着いたのに、待ち構えられてたし。



今日待ち合わせの場所になっている駅は、今までのような地域の小さな駅とは違って、市の中心にある、大きな駅。


京佑くんより私の最寄駅からの方が近いから、今日こそは、待たせないで済む気がする!


そう思って、私は待ち合わせの駅の改札を抜けた。


腕時計を確認すると、12時半を過ぎたところ。


さすがにまだ来てないでしょ!


私は機嫌良く駅の中を歩く。


待ち合わせ、駅なんて大雑把な指定だったけど、どこで待ってたらいいかな。


うーん、まぁ、コンビニあたりでいっか。


そう思って、『東口のコンビニで待ってるね』とメールを打ち、送信ボタンを押そうとした瞬間。


…ブブ、と、ケータイが震えた。


画面がメール受信の画面に切り替わる。


……まさか。


届いたメールを開くと。


案の定、京佑くんからだった。


『西口の本屋にいるから。3分以内に来ること』



私は思わず首を傾げる。


メール画面を二度見。



「……」



……はあああぁあぁ!?


何言ってんのこいつ!!


西口って!!

逆じゃん!!


しかも3分以内って!!

待ち合わせ13時にした意味ない!!

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