君と本気のラブゲーム
「よし、じゃあ話もまとまったところで!お風呂行こう!」
「いきなりだね」
「うん、今唐突にミッションを思いつきました」
にっこり笑った嘉乃。
さっきまでの動揺が嘘みたいだ。
「ミッション…って」
「お色気作戦その1!」
「……」
声高らかに宣言するのはいいんですけど、私。
色気とか、そんな言葉縁遠すぎて日常生活で使ったこと無いですよ。
「……ていうか、その1ってなに?」
「さあ?いつかその2もあるってことじゃない?」
疑問で返されても。
「大丈夫大丈夫、なにも裸で迫れなんて言わないから」
「いや、そんなこと言われたら今すぐここから逃走しますけど」
「じゃあとりあえずお風呂行こう!うち、お風呂だけは自慢できるんだ!ふたりでも余裕で入れる!」
ほら、早く準備して、と急かされて、私はバッグから下着やら寝巻用のスウェットやらを取り出した。
「よし、じゃあ行くよー」
「おー…」
嘉乃の言うミッションがいったい何なのか不安を感じながら、私は嘉乃と共に浴室に向かったのだった。