君と本気のラブゲーム
ふわり、と優しく唇が触れた。
一瞬で、離れていく。
思わず目を開けると、互いの鼻先が触れる距離で、京佑くんと目が合った。
……甘い。
「……なんで泣いてるの」
「…え…?」
言われて初めて。
視界が妙に潤んで見えるのが、自分が泣いているせいだと気付いた。
「わ、わかんな……、ん…!」
だけど、涙をぬぐうことも許されず、再び甘く唇が重ねられる。
先程の触れるだけのキスよりも。
優しく、唇を啄ばまれて。
何度も角度を変えられていくうちに、だんだん深いキスになる。
京佑くんの唇は、まるで、私を好きだと言ってるみたいに、甘くて。
熱くて。
そして私は、そんな甘いキスに、ただ、されるがままになるしかなくて。
心が。
胸が。
頭が。
何も残らないくらい、溶かされてしまうんじゃないかと思った。