君と本気のラブゲーム


……綺深が風呂からあがる前にもう寝てしまおうか。


せめて、寝たふりでも。


そしたらきっと綺深だって安堵すると思う。





……なんて。


そんな優しいことはしてやらない。


せっかくこんなに一緒にいられるんだし。





ベッドに腰掛けてテレビを見ていると、30分を過ぎた頃に脱衣所のドアが開いた。



「ドライヤーって、ある……?」



濡れた髪のまま、ひょっこりドアから顔を出してそう言われた。



次、綺深が風呂に入るからって、ドライヤーだけ拝借していたことを思い出して、はい、と手渡す。



「ありがとう」


と恥ずかしそうに笑って、綺深は再び脱衣所兼洗面所に戻っていった。



目の前でドアが閉まる。


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