いつか必ず…


冬也くんは少しびっくりしたように目を見開いた。

……私……。


「川内…どうして?」


「…。」


「どうしてだよ!」


私に拒絶された切なさも混じった少しあらげた声。

…どうしてって言われてもわからない。
ただ、私の知る事実は…冬也くんと陽くんが“元ヤン”だ。と言うこと。


「…ごめ…っ、冬也くん…私…」


何もされてないのに涙が流れて止まらない。やっぱり…元ヤンと友達になんか…


「…吉野は、元ヤンなんだよな?」


─え…?

先生が私の聞きたかったことを私の代わりに訊ねた。



その瞬間…いつもは温かいはずの保健室が…凍り付いた。


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