純潔ハニーと狼ダーリン



「か、神埼く...」


...え?


突然神埼くんの優しい香りにフワッと包まれた。




「ごめんな...、俺のせいで...」



その声はとても弱々しくて、急に目頭が熱くなった。



「いいよ...神埼くんのせいじゃない...。私のせいだよ...」



「雫...ありがとな...」



そう言った神埼くんの声はさっきよりも力強くて、優しくて。



私は思わず手を神埼くんの背中に回していた。
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