となりの猫村くん
「……ここって、」
歩いて数分、猫村くん(+私)が到着したのは武道場。
あっ…そういえば一年の時にこんな噂聞いたことあるかも……。
確か先輩で学校一のイケメン'sが剣道部に集まってるって。
きょろきょろと周りを見渡したせいで足元に注意が行かず、下に落ちていた枝を踏んずけてしまった。
「?」
のわぁぁぁぁっっ
やっちゃった、やらかしたよわたしぃぃ!咄嗟に隠れたから良いけどもう少しでバレる所じゃんっ。
神さま仏さま森の妖精さん!助けて…
「どうしたん?女子の更衣室は向こうやで?」
「…………、」
ピシッと効果音が鳴り響いた私の心。それと同時に電光石火のように駆け巡った私の思考。
「お、お邪魔しましたぁぁぁっ」
その人の顔を見る間もなく、私はダッシュしたのだった。