恋に恋して恋をする。
「確かに先輩のこと、ステキだなって思ってたけど、そういう風に見たことなくて」


あっさは3つ歳上の部活のOBの先輩とつき合っている。


「だから好きだって言われたときも最初は戸惑ったんだけど……」


あっさは何か思い出したのか、頬が少しだけ赤くなった。


「まぁ、先輩の押しに負けてつき合っちゃったけど、今は本当によかったって思えるから」


そう言って笑ったあっさの顔はかわいくて、恋する女の子の顔だった。


「だんだん好きになって行く恋、かぁ」


私は爪先のあたりを見つめながら、ぼんやりと呟いた。


ふと、昨日の森下の顔が思い浮かぶ。


何でもない感じで告白してくれたけど、森下の耳、真っ赤だった。


きっと、すごい勇気いったよね……


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