恋に恋して恋をする。
「まぁそういうわけでさ、森下とすぐつき合うのって調子いいっていうか……」


それは気にしなくていいって、今日奏くんに言われたところだけど。


「ぶっちゃけ彼氏欲しかったけどさ。それだけでつき合うのって森下に悪いって言うか……」


あっちはこんな私をずっと好きでいてくれたわけだし。



「んー。でも、今相手と気持ちが違うのは仕方ないんじゃない?」


あっさは慎重に言葉を選ぶように言った。


「これから一緒に過ごすうちに、だんだん好きになっていく恋もあると思う」



てか、私がそうだったから。と、あっさは珍しく照れながら言った。




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