恋に恋して恋をする。
♪♪♪~


ポケットのケータイが西野カナちゃんの曲を歌う。


あっさから“今終わったから”のメール。


「友達終わったみたい。
じゃあ、行くね。これ、ありがとう」


まだ半分残っているジュースの缶を軽く振って見せる。


「いえいえ、どーいたしまして」


奏くんはヒラヒラと手を振った。


教室へ少し小走りに向かう。



タッタッタッ……


―――――好きだよ。


奏くんの声が頭の中でこだまする。


いやいや、だから!秋。秋が好きなの!



――――――好きだよ。



わー!もー!消えて!


私はいつの間にか猛ダッシュで教室に向かっていた。









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