恋に恋して恋をする。
少し離れたところで電話しているさゆちゃんは、かわいい顔で笑っていた。


あれが恋してる顔なんだと思った。


「仲直りできたみたいだね。よかったよかった」


あっさがホッと胸をなでおろす。


「やっぱあっさは頼りになるね」


つかさが言った。


「さすが、年上の彼氏持ちなだけある!」


あっさは3つ上の幼なじみと中2のときからつき合っている。


「3年かぁ~。私最長で半年だもん。想像つかないよ」


つかさは冗談っぽく笑った。


「私だっていろいろあったもん。不安になったり、ケンカしたり、いろいろあったから」



「今はあんまりケンカとかしないの?」


私が聞くとあっさはしばらく「んー」と考えて、


「そうだね、最近はないかな。向こう大学生だしね。不安になったらキリないし」


そっか、あっさ大学生とつき合ってんだ……ホント大人だなぁ~。


「それに、やっぱり彼のこと好きだから、信じたいんだ」


恥ずかしいセリフだったけど、胸を張って言ったあっさは、カッコよくてキレイだった―――――



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