恋に恋して恋をする。
放課後―――


さゆちゃんは無事コウタくんと仲直りできたみたいで、塾はない日だけど会うことになったらしい。


「みんな、今日は心配かけてごめんね。ありがとう」


深々とおじぎするさゆちゃんの背中を、つかさがバシッとたたいた。


「いーから!早く行きなって」


さゆちゃんは小さく手を振って下駄箱へ向かった。


「さ、私も部活行くわ。バイバイ」


バイバーイと返事しながら、あっさの背中を見送った。


そしていつも通り、つかさが彼氏を待つ間、教室でおやつタイムをする。


「何か悪いね、いつもつき合ってもらって」


つかさが珍しくしおらしい。



「いーよ。どうせひとり身で暇ですから」


あはは、とつかさは笑った。
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