騙し、騙され、愛の渦
騙し、騙され、愛の渦
本日、日頃の恨みを果たしてやろうと思います。


同棲して早4年とちょっと。


よくもまぁ、こんなに長い年数を一緒に暮らしたものだと、自分を自分で尊敬して讃えてあげたいくらい。


「今度という今度は、実家に帰るからね!!この最低な浮気男っ!!」


何事も無かったかのように、イビキをかきながら寝ている 男、翔太。


頭からそっと枕をすりぬいて、飲みすぎて、二日酔いの頭に枕を投げつける。


「うるせぇな、勝手にしろっ!!」


投げつけられた枕をベッド下の床に叩きつけて、布団から 出ていた頭を隠すように、モゾモゾと中へと潜る。


本当に頭にくる、人の気も知らないくせにっ!!


今日という今日は、許し難い。


いや、許せるハズはない。


浮気まがいな事を、したのだから――――……

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