ランクアップ


玄関をでると、

隆司が自転車にまたがって

『今からか?』

『うん。』

私が答えると、

自転車の後ろに目をやった。


私が?の顔をしていると、


ちょっと嫌な顔して

『乗れっ』

私がわけも分からずにいると、

もう一度顔を自転車の後ろに目をやった


送ってくれるんだと、

思って後ろに乗った。



自転車が動き出すと、

隆司はなにも言わず、

ただ、自転車のこいでる

音がして、

私は、どきどきが隆司にばれないか、

緊張してた。


相栄学園は自転車で10分ぐらいなので

直ぐついた。

私がおりると、

隆司が、片手を出した。

首をかしげながら手を出すと

飴玉があった。


『あがらない、魔法の飴玉だ』

そういうと、Uターンをして、

家路向かっていった。


胸の奧がキューっとなった。

私は、深呼吸をして、

飴玉を口に入れた。


いざ試験場へ。



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