Special Edition


「開けていい?」

「ん」


絢は目を輝かせながら……。


「キャアァ~!これ『LOVE HEART』のだ!」

「フッ、集めてんだろ?」

「うん!!でも、何で知ってんの?」

「ユウに聞いた。ってか、それ、ユウの彼女とお揃いだから」

「えっ、ウソ?!キャアァ~嬉しい!!」


“LOVE HEART”は手作り雑貨の店で、

若い女性の間で人気のお店。

前から絢とユウの彼女で通っているのを知っていて、

俺とユウからのちょっとしたサプライズ。


絢は余程嬉しかったようで、

早速前髪を横に流し、留めている。


――――キャンディの形をしたヘアピン。


ホワイトデーでお返しをする物にも意味があると、

LOVE HEART のオーナーから教わった。

キャンディ…『あなたの事が大好き』

俺の想いが届いたか?


「慧くん、ありがとう!!」

「ッ!!おっ、おい」


絢が急に抱きついて来た。

いや、飛びついて来たの方が正しいか?


すると、

< 107 / 477 >

この作品をシェア

pagetop