Special Edition
俺が『誕生日の食事を予約している』と聞いて
条件反射のように構える杏花。
まぁ、仕方がない。
今までの俺なら当然の事だし、
実際、それくらい何てこと無いしな。
けれど、今回は………。
今日は残念な事に違うんだなぁ。
不安の色を隠せない彼女を車に乗せ、
俺は都内へと車を走らせた。
帰りの車内は行きと違い、
杏花から鼻唄が漏れる事が無い。
俺の言葉を信じてないな?
「杏花、高級レストランじゃないぞ?」
「えっ?」
運転する俺を助手席から凝視する杏花。
「じゃあ、一流ホテルとか?」
「フッ、それじゃあ似たようなもんだろ」
「だって……」
ますます声のトーンが下がる杏花。
きっと、どんな所に連れて行かれるのか
不安で仕方ないのだろう。
さて、杏花はどんな顔を見せてくれる事やら。