愛するが故に・・・
和真さんは何かを思い出すようにしている…

そして、ニヤリと笑った。


「理香…昨日一緒の女は家の店の女だ。
 あいつとはなんでもねえよ。寝たいとおもわねぇーよ…
 それより、お前それ見て逃げ出したのか?」


『あっ…』


私は、和真さんがニヤリと笑った意味を理解した。

その光景を見て逃げ出したのなら、

お前は俺に惚れてんだろうと…言いたかったんだろう。

でも事実だから、何も言い返せなかった。

私が、言い淀んでいると、


「理香…俺はお前がほしい。俺の女になれよ。なっ」


そう言って和真さんは私を抱きしめた。

今まで食事に言ったり何度もしたけど、こんな風に抱きしめられたのは始めの日だけだったのに…


『なっ…なんで、なんで私なの?もっときれいな人だっていっぱいいるでしょ。
 それに今まで何度もあったけど、こんなこと…』


「こんなこと?抱きしめたりしなかったってことか…
 まったく、お前ってやつは…

 本気で惚れちまったんだよ。お前に…
 だから、てーだしてもう会わねぇーとか言われたくなかったんだよ。
 こんなに俺が大事にしてんのに、理香はなんもわかっちゃいねえ。」


ウソでしょ。

だって…だって…やくざだよ。しかもその辺のチンピラじゃないんだよ。

そんな人がって思うでしょ。。。


『うっうそ…』

「ったく…俺がまじめになって言ってやれば嘘だって言いやがって…
 それなら、体に教えてやるよ。」
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