【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【下】:近々加筆修正予定
やがてゆっくりと、唇が離れていった。
「ーーーーごめん。分かってるんだ、こんなのズルいって。椎名の弱みに漬け込むなんて、最低だって……」
「……うん」
「本当はさ、伝えるつもりなんか無くて。あんたが幸せならそれで良くて。……でもさ、幸せじゃ、無いじゃん……。苦しんでるじゃん」
いつになく饒舌になっている彼は、じっと私を見据えてから、悲しげに微笑んだ。
「ーーーーーそんなあんたを、ほっておける程、俺は人間出来てないから」