黄昏の出会い
「…白っ。」


真っ先に聞こえたのは、前に座っていた女子生徒。



言われなくても分かってますよ、
自分が白っぽい事位。



「目立ってるけど……なんか、地味だな。」



地味で結構。



取りあえず頭をさげ、指定された自分の席に座る。


じろじろ見られているが、無視。



私の席は後ろから2番目の窓際。







……銀髪の隣。



「あ…あの…。」



声掛けたら、
銀髪がチラリと見て来た。


「さっきはありがとう。
お陰で助か--」




--フィッ。



途中で顔反らされた。







……む、無視された。



流石にちょっとショック受けたぞ……。



「ちょっと!!
返事位しなさいよ水月(スイゲツ)!!」



前の席の女子が銀髪に抗議をした。



水月とかいう銀髪は、変わらずにツーンと顔を反らしている。



「あ…いや、
平気だから。
えー…と…。」


「ん?
あぁ、
私、夏野エリカ(ナツノエリカ)。よろしくね?」



夏野…?




そうか、
この人が理事長の孫娘…。



「こちらこそ。」


顔と名前を頭の中でインプットしつつ、返事をした。



「王子…今日もクールねぇ……。」


「御麗しいわ…。」

「目の保養よねぇ…。」



廊下側の女子が、
銀髪を見てため息混じりに呟く。



……麗しいか?



いや、キレイな顔してるけど。


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