Oh!
あたしはその光景から目をそらした。

仕方ないよ、当麻は優しいんだから。

優しいところにひかれる女の子たちは、あたしが思っている以上にたくさんいるに決まってる。

当麻からして見たら、あたしもその子たちの1人にしか過ぎないのだろう。

もう少しいい風に思われても、幼なじみだ。

あたしは当麻の、ただの幼なじみ。

当麻の優しさがあたしだけになることも。

当麻があたしだけに振り向いてくれることも。

もちろん、ない。

逃げるように家の中に入った。

それ以来、あたしは当麻とは必要な時以外口を聞くことはなくなった。
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