桜のキセキー下ー
華楠side
月が吐いているかのような生暖かい風が私の頬をなで髪を靡かせていく。こんなに感傷的なのはいつぶりだろう。
私が龍兄さんを探すためだと行って無理矢理村を抜けて出てきた理由は思い出すのもつらい。
ホントは龍兄さんを探すつもりなんかさらさらなかった。あの人はあの人だ。どこでのたれ死のうと知ったことじゃあない。
私は夜空さんみたく自由になりたいから逃げてきたんじゃあない。はっきり言うと消えたかった。どこかの山かで遭難すれば皆の頭から私が消えると思った。
新選組なんてただの中継点でしかない。なのに…なんでこんなに心の大事な部分が消えてしまったような空虚な感じがするんだろう。
そんな事を考えながら確かに近づく森の深くに歩いて行くと
ニャー
私の足元に小さな野良猫がよがりつく。その足がやけに小さく猫の瞳が揺れていた。華「…私に近づいたらダメだよ。」
そんな言葉を呟く内に猫は遠ざかっていく
しかしその目の前は崖である。子猫は鳴くまもなく落ちていく。
華「私に近づいちゃだめって言ったのに。私はね不幸を呼ぶんだ。その不幸は大きいときも小さいときもあるけど。だから私はね誰かといちゃだめなんだ。もうたくさんだよ。大切な人を傷つけたくない、そのためにはここからすこしでも離れないと…。」
私が止まっていた足を動かし歩き始めようとすると
総「だからと言って何も言わずにいくなんて君割と意地悪だよね?」
沖田さんだ。よくここの場所がわかったものだ。しかしもう戻るわけには行かない。行かなきゃ。私は足を止めずに歩き続ける。
総「あれ?幽霊に話しかけたのかな。だとしたら君の肩が震えてるのはなんでなのかな?」
華「話しかけないでください。人違いです。」
総「人違いだったなら君のまだ治りかけの傷が首にあるはずがないんだけど。」
華「…。」
総「勝手に話聞かせてもらったけどそんなのどうでもいいじゃない。」
華「…。」
総「帰りたく…ないの?」
華「そんなわけっ!」
その時聞かれた言葉に私は振り向いて返してしまう。
総「やっぱりね。君があの時から何かとおかしかったのは僕の吐血ってわけだ。」
華「それについては謝ります。」
総「これくらい大丈夫なんだけど」
華「今は大丈夫なだけです。それに沖田さんの病気は労咳なんです。」
これで…これで終わりだ。短い間だったけども楽しかった。
総「ふうん。それだけ?言いたいことは。」
月が吐いているかのような生暖かい風が私の頬をなで髪を靡かせていく。こんなに感傷的なのはいつぶりだろう。
私が龍兄さんを探すためだと行って無理矢理村を抜けて出てきた理由は思い出すのもつらい。
ホントは龍兄さんを探すつもりなんかさらさらなかった。あの人はあの人だ。どこでのたれ死のうと知ったことじゃあない。
私は夜空さんみたく自由になりたいから逃げてきたんじゃあない。はっきり言うと消えたかった。どこかの山かで遭難すれば皆の頭から私が消えると思った。
新選組なんてただの中継点でしかない。なのに…なんでこんなに心の大事な部分が消えてしまったような空虚な感じがするんだろう。
そんな事を考えながら確かに近づく森の深くに歩いて行くと
ニャー
私の足元に小さな野良猫がよがりつく。その足がやけに小さく猫の瞳が揺れていた。華「…私に近づいたらダメだよ。」
そんな言葉を呟く内に猫は遠ざかっていく
しかしその目の前は崖である。子猫は鳴くまもなく落ちていく。
華「私に近づいちゃだめって言ったのに。私はね不幸を呼ぶんだ。その不幸は大きいときも小さいときもあるけど。だから私はね誰かといちゃだめなんだ。もうたくさんだよ。大切な人を傷つけたくない、そのためにはここからすこしでも離れないと…。」
私が止まっていた足を動かし歩き始めようとすると
総「だからと言って何も言わずにいくなんて君割と意地悪だよね?」
沖田さんだ。よくここの場所がわかったものだ。しかしもう戻るわけには行かない。行かなきゃ。私は足を止めずに歩き続ける。
総「あれ?幽霊に話しかけたのかな。だとしたら君の肩が震えてるのはなんでなのかな?」
華「話しかけないでください。人違いです。」
総「人違いだったなら君のまだ治りかけの傷が首にあるはずがないんだけど。」
華「…。」
総「勝手に話聞かせてもらったけどそんなのどうでもいいじゃない。」
華「…。」
総「帰りたく…ないの?」
華「そんなわけっ!」
その時聞かれた言葉に私は振り向いて返してしまう。
総「やっぱりね。君があの時から何かとおかしかったのは僕の吐血ってわけだ。」
華「それについては謝ります。」
総「これくらい大丈夫なんだけど」
華「今は大丈夫なだけです。それに沖田さんの病気は労咳なんです。」
これで…これで終わりだ。短い間だったけども楽しかった。
総「ふうん。それだけ?言いたいことは。」