グランドで死ぬと決めたコーチ
この日、私の最後のチームメイトになるかも知れない子ども達が、何事にも変えられない仲間に思えた。

心も体もフルに使い切り、大切な仲間ができた時、私は次なる目標ができ、鬱から脱却していた。

周りから何て思われようが、言われようが気にしない。

この子ども達と、日本一を目指す事。

それが、私の生ききる道。

次の日、保護者から電話があった。

帰りが10時頃になった子もいるので、クレームだろうと腹をくくったが、以外にもお礼の電話だった。

「これからも、ビシバシやってくださいね。

でも、ご自身の体を一番に考えて下さいね。」

という電話があり、人に喜んでもらう事に、私の生きる価値を感じ、ますます生きる気力となった。
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