これからは…
「予約しちゃうからクリスマスまでには帰ってきてよね」

「予定通りにいけば12月の頭には終わる、はず」

実を言うと少しばかり予定より早く進んでいる

「お!さすが黒崎先生!!」

電話の向こうで、黒崎先生とあの声に呼ばれるのが久々だな、なんて思う

「秋穂さんがね、海斗が帰ってきたらいらっしゃいって」

おすすめの紅茶が入ったとかなんとか

あとアプリコットタルトが期間限定で出てるからって

「覚えておく」

「うん」

満足げにほほ笑む気配がして思い浮かべるのは、あの無邪気なブラウンの瞳

それから思いつくままに話をして、気が付くと短針が日をまたごうとしていた

うわ、美容に悪いよ

と指摘されて気が付いたしるふに、小さく海斗の笑い声が聞こえる

「オール出来るほど若くないもんな」

「ちょっと、一言余計」

しかも海斗の方が年上じゃん
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