一緒に秘密 -兄×妹-

「よし、行くか!」

お兄ちゃんがドアを開け、そのあと
を私はついていく。
外は予想以上に寒かった。息をはく
と白く染まる。

「ほぁ~、寒いぃーっ!」

ドアの鍵を閉めたお兄ちゃんが

「そりゃ冬だしな」

と言う。いやいや、生足は辛いん
だよ、兄。

「うぅ~、雪でも降るのかな?」

ぶるぶると震えているとそれに
気付いたお兄ちゃん。

「ほら、俺のマフラー巻いとけ」

と、自分がしてたマフラーを私に
巻いてくれた。

「え、いいよいいよ、これじゃ
お兄ちゃんが寒いじゃん!」

「いーの、俺は。お前冷え症なん
だからさ。昔っから。」

「お兄ちゃん、体温高いもんね。
ありがとう」

兄弟だからわかるお互いの事。
なんだかんだでお兄ちゃんは優しい。
妹の私が言うのもアレだけど、
顔だって普通にカッコいいし、
背高くてスタイルだっていい、
スポーツだって人並み以上に出来る。
…それにオシャレ。自慢のお兄ちゃん。

あたしなんかザ・普通。いや、それ
以下かもしれない…
あぁ、神様って不公平。泣


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