PANSY~私の事を想って下さい~
ギィーッ
屋上のドアが歪な音を立てながら開く。
屋上は風が当たって気持ちがいい。
なんかちょっとほっとしたら泣きそうな気持ちになってきた…
「…ねぇ」
後ろの方で誰かを呼ぶ声がして反射的に振り向いた。
「…大丈夫?」
後ろには見たことのない容姿端麗な男の子がいた。
「…あの、誰ですか?」
「…あれ?俺のこと知らない??結構有名な方なんだと思ってたけど…」
少し茶髪な髪の毛の後頭部を少しかきながら言った。
顔がかっこよくて、身長も高くて、優しそうな感じなのに…
な、ナルシストですか…?!
なんて色々考えながらも、私はきちんと返す。
「…すいません。知りません」
だいたい、何で私謝ってるんだろ…