もっと美味しい時間
手にしていた冷酒グラスをテーブルの上に置くと、黙ったまま美和のところまで行き、勢いよくその身体をソファーに押し倒す。
そして驚いて目を見開いている美和の形の良い唇に、貪りつくようなキスをした。
最初こそ驚いていた美和も、そのキスに応えるように唇を押し当ててくる。
名残を惜しむようにチュッと音を立てて唇を離すと、美和の目がキッと光った。
「京介さんっ、いきなりこんなキス、ひどいっ!!」
「ひどいって、美和さんもその気だったじゃんっ」
「じゃんって……」
「もうお互い、何も隠すことないんでしょ? いい男するの、結構つかれるんだよね」
「私もいつもの私でいいの?」
「どうぞ。どんな美和でも、今目の前にいる美和が欲しい」
こんな気持ちになるのは久しぶりだ。女なんて面倒くさい。百花をからかっているだけで十分だと思っていたのに……。
「今のセリフ、京介さんらしい。クサイっていうか」
「黙れ……」
「照れちゃって、可愛い」
「お前なぁ~」
うるさい口を塞ごうと顔を近づけたら、いきなり脇腹をくすぐられた。
「おいっ、何する……っ。あはは、止めろよっ!!」
なんだ、この子供っぽい展開は!? でもなんか、楽しいじゃないかっ!!
やられたらやり返すっ。これが持論の俺は、美和の身体を弄り出す。
いいな、こんな関係。気持ちがいい。
大人な二人の、大人じゃない時間か───
フッと身体の力が抜けると、美和の胸に顔を埋めた。
……LOVE END


