【長編】Little Kiss Magic 3~大人になるとき~
「信じられなければ自分の耳で訊いて確かめてみるんだな」

「……話すべき事なら廉君は自分から話してくれる。
話さないのは知る必要が無いからで、あたしから訊くべきことじゃないわ」

やっと搾り出した台詞を聞いて、紀之さんは「そうか」と呟いた。

「あたしに出来るのは、廉君を信じて彼のために笑うことだけよ」

「そこまでの覚悟があるなら勝手にしろ。
忠告なんてするつもり無かったんだけどな。
お前があんまり真っ直ぐで痛々しいから…ったく、俺らしくない」

「え?」

「真っ直ぐで純粋で…傷つくことを恐れない。
……そんな風に想い合えるお前達が羨ましいよ…」

独り言のような紀之さんの言葉が何故か哀しくて…

この人は廉君が言うような悪い人ではないのかもしれないと思った


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