Kissから始まる♡♥♡〜君は私に絶対服従!!?〜



世界が色を取り戻して行く。


モノクロの空は春らしい快晴に変わる。


「春樹!!」


すごい重傷!!


血まみれで倒れている春樹。

私は急いで春樹のところへ行く。


「ごめんね、春樹。私の魔力が弱いから....。」


「そんな顔すんな。」


春樹は私の頬を優しく撫でてくれる。


ヤバい。

涙出そう。


「未来先輩。僕が治癒魔法で治しましょうか?」


私の後ろから彩斗くんの可愛い声が聞こえる。

てか.....


「そんなことできるの!!?」


魔法って何でもありだな!!おい!!


「はい。任せてください。」


にっこり可愛く微笑むと彩斗くんは扇子を春樹に向かって一振り。


紫色の光が春樹を包む。


「すごい。」


「僕は治癒魔法も攻撃魔法もそつなくこなすタイプなので何でもできますから。春樹先輩と違って。」


前半はとても可愛らしく微笑み、後半になぜか黒を感じた。


はて、幻覚かしら?


「嫌味かよ。」


先程の傷が嘘かのように立つ春樹。

制服血だらけだけど。


「治してあげたんだからお礼くらい言って欲しいですよね。」


バチバチバチッ


はて、春樹と彩斗くんの間に火花みたいなのが散っている気がするのだが気のせいだろうか?


「お前に治されなくても自分で治した。」


「治癒魔法苦手で未来先輩の力を使い過ぎるのに?」


うわ〜。

なんだか険悪だよ、この二人。











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