噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
今日は、私の20歳の誕生日なのよ?
お母さんの仕事の事、応援してるし頑張ってほしいと思う。
それに今まで、1人で私を育ててくれたのも感謝してる。
女としての幸せも、満喫して欲しい。
でも、でも――――――
なんでメールなの?
せめて電話してくれても良いじゃない。
お母さんの声で、聞きたかった。
お母さんの、バカ・・・。
無性に寂しくなって、涙が溢れてくる。
ポタポタと、頬を伝った雫が床に落ちていく。
こんな時、家で1人でいると尚更、寂しくなる。
2DKのマンション。
お母さんが、あんまり広いのは掃除するのが大変だとかで
このマンションに決めたらしい。
でも、1人でいると
この広さでも、十分すぎるほど広い。
でも、いつまでも泣いていても始まらない。
私は、涙をグイッと手の甲で拭うとソファから立ちあがった。