噂の三兄弟と遠い約束【Berry's Cafe限定】
6.過去の約束

そんな事を考えていた所為か

その日、夢を見た―――――――――


「ねぇ、雪稀ちゃん。この子達と遊んであげて。」

「うん。」


綺麗な女の人に言われ振り返ると

髪をツインテールにして、ふわふわのワンピースを着た

そっくりな2人の女の子がいた。


そして、この子達のことを私は

「かいちゃん」「そーちゃん」と呼んでいた。


最初こそ、2人はお母さんらしき人に

しがみつくように隠れていたけど

だんだん、警戒心を解いてくれたのか

一緒に遊んでくれるようになった。


ただ、そこは夢

2人の顔がどうしても、ハッキリとは見えなかった。

そこへ、男の子が現れた。


「ゆきちゃん、来てたんだね。」

「あ、りっちゃん。」


私は柔らかい笑みを浮かべた少年に抱きつく。


艶のある黒髪に、真っ黒な瞳の男の子。

あれ?これって、まさか陸玖さん??


えぇぇぇーーー!!




< 77 / 264 >

この作品をシェア

pagetop