虹になる日がきたら


私が入院してる間にあらチャンは引っ越してた。



“返事はないと思え”と言っていたのにママに一通渡してあった。






事件の前に解った驚愕の事実に対する返事。












“俺は美玲との子供は要らない”






私は妊娠していた。


そして追い討ちをかけるように







“美玲が悪いんだ。美玲が笑うと皆が美玲を好きになるから。全部美玲のせいだ!”








力が抜けた。


放心状態の私は何日間の気憶が無い。



思ってもみない返事にショックを隠しきれない自分



あの、あらチャンが……優しかったあチャンが他人の様に思えてしまった。




不思議と泣く事はなかったけど、食べ物が喉を通らなくなり大学で倒れ病院に搬送されてしまった。


「美玲、何があったの?」


ママの問いかけにどう答えて良いのか解らなかった。



DVの事も妊娠の事も主治医に口止めして貰った。




噂を聞きつけ東さんや友達がお見舞いに来てくれた。


笑えない自分を気遣ってくれる友達に心から感謝した。



お見舞いに来た人々が帰ってくのを見届けると溜め息ばかりが出る。





そんな私を見かねたのか隣のベットから


「私で良ければ話聞くよ?」


この人が同じ大学で同僚の永峰七子だ。



スノボーで骨折して入院してるとの事。



同じ大学だけど学部が違う私達は何故か気があった。


「えっ!?あの真崎蘭治と?」


七子が付き合ってる彼は人気急上昇中の若手俳優。


「幼なじみでさ…ジャンッ!コレ誰だ?」



見せられた写真は正に真崎蘭治で、少し幼さの感じさせた。


「高校の時の蘭なの」



私達も昔はこんな感じだったな~なんて懐かしんだら自然に涙が零れた。



「か…彼氏にDV受けてて…私の依存から彼氏をあんなにしちゃったんだと思ったら申し訳なくて…」



「でも…恋愛なんて依存だらけじゃない?もっと好かれようとしてさぁ、彼氏の好みに合わしたり、可愛く魅せようとしてダイエットしてみたり…でしょ?」


そうだけど…。



「依存っていう“普通”だよ。まぁ彼氏の美玲に対する愛情表現は行き過ぎだけどさ…私も毎日必死で頑張って蘭を好きでいるよ」



「お前恥ずかしい奴だな////」


思ってもみない見舞い客に私は驚いた。


「あらっ蘭?今日は来ないんじゃ…」


「急にOFFになったから」


あっ、七子の顔が変わった!


「蘭蘭、お隣の鞍橋美玲さん。大学が一緒だったの!」


紹介された。







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