虹になる日がきたら
「2」
起こさなきゃ。
「副社長?朝です。起きて下さい」
「………」
「副社長?」
「…うっ…」
う?
「今日から朝は会議があ「…せ~よ…」
?……ん?
「……」
まさか、寝起きが悪いのか?
「会社に遅れ「うるせぇんだよ!誰だよ」
言葉遣いが…ってかこんなに近いのに見えてない?あっ…目が青い。
「鞍橋です」
「鞍…美玲…「!!」
“海外の生活が永かったため”
!!!佐原さん!?副社長が全裸だって聞いてないですよ~!?
「ふ…副社長!?」
「煩い「!?」
今度はキス…いやっ口を塞がれてます。
「…ん……ふぅ…」
その時、玄関から
「“ガチャン”」
佐原さん!!
「ん~ん…」
苦し…い
「スパーン!」
ハリセン…って!
「ヤッパリ……鞍橋さん?大丈夫ですか?」
初日だから佐原さんが様子を見に来たらしい。
駄目かも。立てない。
「副社長は支度して下さい!鞍橋さんは副社長が仕度しますので呼吸が整ったら車呼んで下さい」
はいっ…呼ばなきゃ。
それからは何事もなかったかの様に会社に着き会議の支度や佐原さんのサポートをこなしていた。
副社長とは若干気まずい雰囲気。
「鞍橋さん」
「はい」
「何故、その姿なんですか?」
「あ…あの…この姿じゃだめですか?」
「嫌な理由が有るんですか?」
そこへ会議から戻ってきた副社長が…。
「佐原」
有無をいわさない目力
「副社長、会議お疲れ様でした。この後は昼食会が有りますので移動お願いします」
「あぁ…鞍橋君熱いお茶を一杯くれないかい?」
「畏まりました…」
話が続かない。
「…佐原、少し頼まれてくれ」
メモに何かを書き渡した。
「……でわ会食には鞍橋さんお願いします」
私!?
「大丈夫ですよ。斜め後ろに立っているだけでいいので。ただ…今日だけ…今日だけでいいので眼鏡だけ外してくれませんか?」
そんな私の素顔がいいの?
「……まだ、少し時間ありますか?」
「10分位だったら」
「5分で構いませんお手洗いに行ってきます」
今日だけなら。
「自分がこんなに甘いとはね~…」
ダッシュでトイレに行き桂から眼鏡から偽物の私を脱いだ。