おやすみ、先輩。また明日


「あー……俺らもそろそろ行くか」


「うん」





それからいつも通り、ヤンキー先輩に家まで送ってもらってわかれた。


なんだか、とても名残惜しかった。

ヤンキー先輩の大きな背中に、一瞬すがりつきたくなるなんて。



「そういえば、来週のお祭りのこと、聞きそびれちゃったなー……」



来週、いつも会っている公園の近くの神社で夏祭りがある。

けっこう大きなお祭りで、わたしは毎年友だちと行っていた。



「まあ、当然彼女と行くよね……」



彼女と行かなかったとしても、わたしは誘えないか。

わたしとお祭りに来ているところを学校の誰かや、彼女の知り合いに見られたりでもしたら大変だもん。


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