おやすみ、先輩。また明日

沈黙が風に流されて、雲の切れ間からは青空がのぞいていた。



「……あのね、ヤンキー先輩」


「……ん」


「もし私に対して悪いなとか、変な罪悪感みたいなものを感じたりしてるなら。そういうのは全部忘れちゃってね。
ヤンキー先輩は何も考えなくていいんだよ。そのままでいてください」



私のことを、ちょっとでも気に入ってくれてるなら。


空を見上げながらそう言うと、少しのあとため息のような笑いが隣りからもれた。




「お前は……本当にバカだな」


「バカじゃないもん。わたしはヤンキー先輩に忠実な犬なんだもん」


「自分で犬って」



笑いながら、わたしは涙をのみこんだ。


これでいい。

ヤンキー先輩と笑いあえる関係が、何より大事だから。



だってわたしはヤンキー先輩の笑顔が見たい。


それだけなんだよ。












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