おやすみ、先輩。また明日


「なんで俺らのウエア姿なんて知ってんだ?」


「え……」



あ。

しまった。宇佐美先輩とメアド交換したこと話してなかったんだっけ。


どう説明しようかと考えていたら、反対側から宇佐美先輩がわたしの肩をつかんで助け出してくれた。



「そんなの、俺が写メ送ったからに決まってんじゃーん」


「てめぇ宇佐美。いつの間に……」


「やーいやーい。出し抜かれてやんの。ざまーみろー」


「うぜぇ! てめーのケータイ寄こせ!」


「絶対やだね。杏ちゃんのアド消す気でしょ」


「ちげぇよ。真っ二つに折る」


「うわ、野蛮人がいる! おまわりさーん!」



まるで小学生のような言い合いをする高校2年生って……。


周りの人も迷惑そうっていうか、呆れた目で見てるよ。

ヤンキー先輩がこわいからかまともに目を合わせるようなことはしてないみたいだけど。

< 317 / 356 >

この作品をシェア

pagetop