強迫性狂愛
「ねぇ、紅は彼氏とか好きな人いないの?」

「そういう百花は?好きな人でもいるの?」


目を細めて、綺麗な微笑を浮かべたままの紅にカーッと顔が赤くなるのがわかる。


「い、いないよ!私、そういうのはいいの。いらないの」

「そうなの?ふふ…まぁ、いいけど」

「……なんか、紅には勝てない気がする」

「どうして?」

「……内緒」


変な百花、そう言って珍しく目尻を下げながら笑う紅に、首を傾げながら迫りくる夏休みに期待を弾ませていた。

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