強迫性狂愛
「あの子のことは何かわかった?」


「申し訳ございません。かなりガードが固く―…」



黒いスーツに身を固めた男に鋭い視線を向けてから、小さく笑った。



「いいわ。別に、あの子が陰華の巫女がどうかなんて」


「は…」


「要は、私にとって邪魔な存在であるということに間違いはない。それだけわかれば充分よ」


「柚香様」


「何?」


「以前からお望みでいらしたこと…ご要望が通りそうです」


「そう」



優雅な仕草で口元にグラスを運び、柚香は遠い空にある満月の月を見つめながら



「邪魔なのよ。宮原 百花」



そう、鋭く瞳を細めながら呟いた。
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