強迫性狂愛
――…
気付けば、部屋が薄暗くなったことに気付いて、ベッドの下に投げ捨ててあった鞄をそっと拾った。
お母さんからもらった日記帳の中にしまってある写真を、一枚取り出した。
「…ごめんね……」
小さな、小さな…命を、私のせいで…なくしてしまった。
ごめんね、なんて言葉じゃきっと片付けられない。
だけど、言える言葉は…それしか見つからなくて。
薄暗い部屋の中、百花はベッドに横たわったまま、超音波写真を抱きしめて…涙を零したのだった。