【完】アタシは3代目。
病室に入ってみると、白いベッドに寝ている咲がいた。
「咲…」
俺は咲にこんな思いをさせた身だ。
一生、咲の傍にいる。
俺はベッドに近付き、咲の頭を撫でた。
「咲、早く元気になれよ?」
そう言って、咲の白く細い手を握った。
-咲side-
ん…
誰があたしを呼んでいる。
すごく優しい声で、あたしの名前を呼んでいる。
『咲』
って呼んでいる。
待ってて。
すぐに会いに行くから、待っててね。
あたしの目の前に広がるのは、清潔感漂う部屋。
あたしは白いベッドで寝ていたみたいだ。