【完】アタシは3代目。
「咲。ちょっと来い」
「え?ちょっと待ってよ!
仁!二人を客間へ!!」
遠くから、仁が返事しているのが聞こえる。
てかてか、大地は一体どこにアタシを連れていこうとしてるの!?
「咲の部屋で話すぞ」
「え?ちょ…だ、だめぇ…」
部屋とかは散らかしてないんだけど、組のみんなに秘密にしていることがあるから、困るんだよね…。
大地を止めたけど、時すでに遅し。
「咲。お前って、意外とこーゆー趣味あったんだな…」
だから、だめだって言ったじゃん…。
あたしの部屋は、極道の家の中にある部屋とは思えないくらいメルヘン。
さっき大地が入ってきたときは、そこら中に服をばらまいてたから、見られなかったんだけど…。
「…あ、あはは…。これ、秘密にして、ね?」
大地は頷いた。