【完】アタシは3代目。
-大地side-
「大地。好きだよ」
俺の腕の中にいる咲は、確かにそう言った。
凄く小さい声だったけど、俺には聞こえたんだ。
聞き間違いじゃなかったのか確かめたくて、何か言ったか?って聞いてみたけど、言ってくれなかった。
やっぱ、二回も女に言わせるのは…。
さっき咲がカノンを連れてきたときは、マジでビビった。
しかも、何か俺とカノンをくっつけようとしてるみたいで…。
正直、辛かった。
好きなヤツに、応援されるのは。
カノンもいきなり『あたし今でも、大地のこと好きだから』なんて言ってくるし。
頭ん中、こんがらがってる。
俺は、咲が好きだ。
それで解決、すればいいんだけどな…。
《大地side・終了》