知的な竹内くん
筆記用具を入れようとしたとき
チャックが開いていたのか
ペンが数本落ちてしまった。

「あちゃー」

拾おうと手を伸ばしたとき
あたしではない手が伸びてきて
顔を上げる。

「大丈夫ですか?桜井さん」

「え、あ・・・竹内くん・・・」

昨日、泣いているところを
見られてしまったせいか
恥ずかしくてうつむく。

その間にも竹内くんはペンを拾って
くれてあたしに渡す。

「あ、ありがと・・・」

「いえ。あ、これ読んでおいてください」

ペンと一緒に渡されたのは紙。

「え?あの・・」

「じゃぁ。今度からは落とさないように
 気をつけてください」

「あ、はい・・・」

わけもわからず受け取ってしまった
紙にはないが書いてあるのか
気になって開いた。
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